みなさまこんにちは。タックスレンジャー管理人のひぐちです。さて、早速ですが私たちが普段から当たり前のように支払っている税金。いや、支払わされているとも言えるかもしれません。そんな身近な税金ですが、知っているようで実は知らない。そんな方も多くいらっしゃいます。
そこでタックスレンジャーでは税金はなぜあるのか?税の意義について考えてみました。この記事では財務省の税に対する考え方はもちろん、タックスレンジャーが考える税の意義についても分かりやすくお伝えします。ぜひ最後までご覧いただき参考にしてください。
まずは国が考えている税金について見ていきましょう。ここでは国の機関である財務省のホームページから税金についての説明を引用します。財務省によると税金とは下記のように説明されています。
税金とは、年金・医療などの社会保障・福祉や、水道、道路などの社会資本整備、教育、警察、防衛といった公的サービスを運営するための費用を賄うものです。みんなが互いに支え合い、共によりよい社会を作っていくため、この費用を広く公平に分かち合うことが必要です。
引用:財務省ホームページ
税金とはさまざまな公的サービスに必要な費用をまかなうものであり、よりよい社会を作っていくために公平に負担を分かち合うことが必要であると説明されています。つまり、財源としての税ということですね。しかしそれは本当なのでしょうか。タックスレンジャーの考える税金の意義は財務省の見解とは異なります。
タックスレンジャーの考える税金とは政策調整・景気調整のために必要なものであり、国民生活をより豊かにするために必要なものであると考えます。
税金は政策調整の手段として必要です。たとえばたばこ税などが分かりやすいのではないでしょうか。たばこを吸うと健康のために良くない。さらに医療費用もかさんでしまう。だから税金を高くすることで喫煙者を減らすという目的を持っています。
またその他にもグローバル化が加速する現在、国内産業を守るためにも海外からの輸入品に関税をかけることで国内産業を守っています。
このように税は国が違法までとはしないもののあまり推奨されない行動に対し課税したり、国内産業を守るために課税したりと政策調整の手段として活用されています。
税金の役割のひとつに「ビルトイン・スタビライザー(自動安定装置)」があります。ビルトイン・スタビライザーにはその名の通り、一度制度を作ってしまえば自動で景気を調整してくれるという役割があります。
所得税や法人税などが分かりやすい例なのではないでしょうか。所得税や法人税は所得や利益に連動して税額が決定しています。所得・利益が低ければ税額も低く、逆に所得・利益が高ければ税額が多くなるのが所得税や法人税です。
このように景気が良いところからは多く税金を取り熱を冷まし、逆に景気が悪いところからはあまり税金を取らないことで景気を調整しています。
財務省の説明は公共サービスを提供する費用をまかなうために税金が必要であると説明されています。つまり、税は財源であるということですね。しかしタックスレンジャーは税は財源ではないと考えます。その理由を説明します。
日本政府は通貨発行権を持っています。正確に言えば日本銀行に通貨発行権はありますが、日本銀行と日本政府の資本関係を見ると日本政府の子会社的な存在が日本銀行であるため日本政府に通貨発行権があるといっても過言ではありません。日本銀行法第8条をみてみましょう。
日本銀行法第8条
日本銀行の資本金は、政府及び政府以外の者からの出資による一億円とする。
2前項の日本銀行の資本金のうち政府からの出資の額は、五千五百万円を下回ってはならない。
引用:e-GOV法律検索
上記のように日本銀行資本金1億円のうち5,500万円は日本政府が出資しています。つまり日本銀行の資本金55%を日本政府が出資しており、会社で言えば親子関係にある状態であると言えます。もっと分かりやすく言えば、お金を作ることができる日本銀行を日本政府は保有している状態なのです。
政府と私たち民間のお財布事情は根本的に異なります。私たち民間が銀行からお金を借りる場合、それは紛れもなく借金となります。しかし通貨発行権を持っている政府はどうでしょう。政府が国債を発行する場合それは借金になるのでしょうか?
答えは「NO」です。国債の発行残高は単に通貨発行したお金の総量にすぎません。
前提として我が国の日本銀行は通貨発行権を保有しています。また政府と日本銀行の関係を考えたときに親子関係にあると説明させていただきました。つまり、日本政府に通貨発行権があるとも言えるのです。なぜお金を発行することができる政府が借金を背負うことになるのでしょう。
国債の発行。それは単にお金を発行することであり借金とは性質が違うのです。
これまでにご説明させていただいたように税は国内産業を外国から守ったり過度なインフレを抑制したり富の再分配といった景気調整のために必要なものであり、国民生活をより豊かにするために必要不可欠なものです。
しかしそのような税金も使い方を間違えば私たち国民を苦しめる凶器にもなり得ます。通貨発行権のある我が国日本において税は財源として必要なものではなく、私たちひとりひとりの国民生活をより向上させ豊かにするためにあるべきものなのです。
税金が払えないから生きていけない。税金が払えないから倒産せざるを得ない。そんな人・会社を生み出してはなりません。日本の税制が国民生活のためにあるべきものへと変わるようタックスレンジャーでは日々情報発信して参ります。最後までご覧いただきありがとうございました。